2020年 映画備忘録
1年の映画総まとめ。
劇場 32本
旧作 252本
合計 282本
自粛期間に映画観まくったし、仕事も暇で自分の時間が思ったより取れて想像以上に映画観ましたね。
そして東京に越したことで様々な映画館へのアクセスが容易になり、すぐに映画館に行ける恵まれた環境になりました。今までは近くの映画館でやってないから諦めるということが多々あったけど、東京に住んでる限りほぼない。観たいと思ったら観に行ける、なんて最高な環境なんだ。
新作ベスト5
<邦画>
第5位『窮鼠はチーズの夢を見る』
恋愛って難しいよね。好きな人に好きになってもらえるなんて奇跡だもん。
難しい話題ではあるけど、所謂一般的な恋愛って男女な訳で。子孫繁栄とかの意味も含む。政治家か何かのおじさんが生産性とか言って炎上してたこともあったけど、恋愛や結婚って必ずしも男女でする意味無いよね。生産性ってなに。恋愛対象が異性ってだけで偉いのかね?そんなことない。たまたま同性だっただけ。
この映画は男性同士の恋愛を描いている。それだけ。男女の恋愛と何も変わらない。純愛。それでも世間の目だったりが気になってしまう。もどかしい。結局、自分の感情押し殺して異性と恋愛するのが一番なのでは、とも思ってしまう。幸せになりたいだけなのに。
とても胸が締め付けられて、切ない気持ちになる。私はこの映画をレイトショーで1人で観たけど正解だった。9月の23時半、ちょっと涼しくなった夜風にあたりながら1人で悶々としていた。私の恋愛対象は今のところ男性だけど、これから何が起こるかわかんないしな。もっと世間の風向きが変わればいいのに。
第4位『劇場版ポケットモンスター ココ』
皆さんご存知の毎年夏に公開されるポケモン映画、今年はコロナの影響もあり冬休みに公開。ポケモンが貰えるとのことで前売券を買って鑑賞。
あくまでも子ども向けだからストーリー自体はわかりやすい。親子愛だったり自然の保護だったり差別(この映画では人間とポケモンの種族値の差)だったり、そういうものがわかりやすく描かれている。子ども向け映画って言っても作ってるのは大人だからね。大人が子どもに向けたメッセージと思うとそれだけで胸熱。だから大人が観てもいいと思えるんだよ。
ザルードに思い入れ全く無いのに爆泣きした。こんなん泣くって。あとね、曲がいい。音楽って大事。
ポケモン知識がなくても楽しめる映画だと思う。
第3位『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』
映画界の歴史を塗り替えたこの映画、流行りにのってアニメを鑑賞して映画も観に行ったけど、それはそれは泣いた。流行るのもわかる。シンプルにいい映画。
難しい映画ではないからこそ、台詞の一つ一つがスッと心に入ってくる。大人になり心がトゲトゲすることもあるけど、スーッとなめらかにしてくれるような。
煉獄さんの言うこと、炭治郎の言うこと、全部いい。諦めちゃいけないな、自分を信じて進んでいくしかないんだな。今まで自分がやってきた努力、きっと誰かが見ていて認めてくれる。できないことなんてない、そう思わせてくれる。
きっと春先くらいまでやってると思うので、観てない方はアニメを鑑賞の上劇場へぜひ。私は早く漫画を読もうと思ってます。
第2位『罪の声』
実際にあった森永グリコ事件を基にした映画。あくまでもフィクションだけど。
同じ事件に関わっていたとしても、こうも人生が違うのかと驚愕した。生まれ育つ環境の大事さ。残酷だけど、これが現実。
マスゴミと揶揄されがちだが、こういった記者がいることこそがマスコミの存在意義だと思う。記者の仕事として果たすべき責任、被害者として発信する責任、この事件を知っている人間がどうやって事件を世間に知ってもらうのか、正しいことをどう伝えていくのか。
罪に時効なんて作るべきなのか。私はその範囲に詳しくないので何とも言えないが、感情論だけで言うと被害者のこと考えると何の意味があるんだろうと思ってしまう。そして正義って何だろう。辞書通りの意味の正義なんてこの世に果たしてあるのだろうか。
第1位『私をくいとめて』
2020年の私は彼氏と別れ、おひとりさまになったわけである。そして一人暮らしも始めた。私はアラサーではないんだけど、一人暮らしのおひとりさまあるあるが刺さりすぎて死ぬかと思った。でも、おひとりさま楽しくて満喫してる。
だからと言って恋愛したくないと言われるとそんなことない。恋愛したいに決まってる。
けど、おひとりさま満喫しすぎて、いざ好きな人できたら・・・っていうのがある。きっと私もみつ子みたいになってしまう。自分のペースで生きて生活して仕事してという日常に、好きな人が加わるだけで日常がすごく変わる。自分のことだけ考えればよかったのに、好きな人のことも考えるようになる。なんということだろう。でも、それって幸せなことなんだよね。一人よりも二人の方が世界は輝いて見える。
林遣都演じる多田くんが最後の方のシーンでとてもいいこと言ってて、こういう人と付き合いたいなと思った。ここに書くとネタバレになるからぜひご覧ください。
特別賞『滝沢歌舞伎ZERO 2020 The Movie』
映画好きとしてはちょっと・・・って感じなんだけど、Snow Manを映画館の大画面で浴びただけで大満足でした。
<海外映画>
第5位『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』
ウディ・アレン最新作。私ウディ・アレン大好きなんだけど、いろいろ問題がありすぎるのよこの監督。今回も公開されるか?ってところまでいって結局遅れて公開された。しかも出演者が出たことを後悔してるという。背景を考えると観る気が失せるが、単純にウディ・アレンファンとして観に行った。楽しみだったんよ。
今回は「ウディ・アレンの映画」って感じで大満足。ウディ・アレン好きな人なら絶対に好き。こんなにもニューヨークの街並みをオシャレに撮れる監督ってウディ・アレンくらいでしょ。
ストーリーも男女のいざこざという安定のやつ。早口で台詞多くてまくしたてられる、あの感じ。余白がない、言葉で説明してくれるのでわかりやすくて好き。
ティモシーシャラメがまじでいい。雨に打たれ、タバコを吸い、女に惑わされ、失恋して、恋愛して。ティモシーが綺麗すぎるのでそれだけでも観る価値ある。そしてジュードロウも出てる。最高なキャスティング。
第4位『1917 命をかけた伝令』
凄い映画。映像技術の凄さ。大スケールの映画を観たい人におすすめ。ワンカット風の映像だからあたかも自分が主人公として進んでるような感覚。これは映画館で観てよかったと心から思った。
『ジョジョラビット』のようなポップな戦争映画も勿論いいし戦争映画の入り口になるようなもの。サムメンデスの過去作『ジャーヘッド』のような戦争体験をした人がいるのも事実。だからこそこういった真面目な戦争映画もこれからも作られ続けるべきだと思う。戦争を体験したことない人間がどんどん増えているからこそ、映画やドラマやドキュメンタリーなどで戦争のことを学べる機会を増やしていくべき。今のなんでも残せる時代に積極的に残すべき。
ただ作戦中止の命令を届けるだけなのに、大人数の命がかかっていて、もちろん自分も命がけで。ただ、自分がその命令を届けないと大人数の命が無駄になってしまう。死ぬわけにはいかない、しかし死ぬ可能性も高い。こんな困難なミッションを追体験できる映画他にないよ。
あと、ちょい役で出てくる俳優が全員豪華。サムメンデスすごい。
第3位『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』
BFF。
真面目な女子高生二人のが主人公。生徒会長とその親友。高校三年間必死に勉強して、いい大学に合格して、あとは卒業するのみ。この二人は真面目で勉強ばっかしてきたから、まわりの遊んでばっかの同級生を少し馬鹿にしてた。そしたらなんと、その見下してた同級生たちはいい大学に進学することが決まっていた。え、私たちは必死に勉強してたのに、遊んでたあんたたちがいい大学に行くわけ?私たちも遊ばないと損じゃない?となり、卒業前夜から二人で遊びだす。
学生時代、適度に遊んで適度に勉強して卒業後自分の望む道に進む同級生が羨ましかった。自分はこんなに頑張っているのに、と思ったこと誰しもあると思う。自分と合わないと思ってた人と喋ってみたらあれ?楽しいじゃん?となる。何事に対しても食わず嫌いはよくない。
アメリカの高校生活楽しそうだな~!めちゃくちゃ羨ましい。。
第2位『パラサイト 半地下の家族』
2020年の映画、これを語らずにはいられない。私はこの映画がきっかけで韓国映画、韓国ドラマ、そして韓国アイドルにはまった。
衝撃。この一言に尽きる。2020年様々な韓国映画を観て思ったけど、社会派映画を作るのがうまい。自国の問題をこうも赤裸々に物語化するのは意外とできないことなのでは。
タイトルそのままパラサイトの映画。職がない貧乏家族が金持ち家族に寄生していく。その寄生の仕方がえげつないし、頭がいいとも言える。この頭脳を持っても半地下に住んでいて、仕事がなかったり大学に落ちていたり。韓国の社会の厳しさを感じる。
最初から最後まで面白い。すごい。そして中盤くらいから種明かしが始まり、全く予想してなかったことが起こる。ラストはもうね、ズンと心にのしかかる。起承転結がはっきりしてるから観やすい映画だと思う。観終わったらきっと解説を読んでもう1回観たくなる。
第1位『テネット』
ダントツ1位。劇場で4回観た。通常、IMAX2回、MX4Dで。クリストファーノーランの最新作ってだけで観に行く気満々だったけど、まさか4回も行くとはね。
1回目観た時は訳わからなくて、途中から理解することを諦めて映像を浴びていた。金かかりまくってるから映像観てるだけでも楽しいのよ。そして解説読んだりメイキング観たりして何回か観た。いまだに理解できていないこと多いけど、わかってくると楽しい。観れば観るほど理解が深まって楽しくなる。何回観ても楽しめる映画って何本か頭に浮かぶけど、1本増えました。
時間を逆行して第三次世界大戦を止める。タイムリープものは結構存在するけど、群を抜いて難解。ネタバレを踏まないで観て、うわー!ってなって、解説を読んでまた観て、っていうのみんなやってほしい。考えるな、感じろ。
2020年全体ランキングだと、1位はテネットです。
旧作よかったやつ(順不同)
『SPY』
ジェイソンステイサム、ジュードロウ、メリッサマッカーシーのスパイアクション映画。
すごい笑えるしアクションちゃんとかっこいいし、活躍する女性って本当にかっこいい。ジェイソンステイサムはカッコ悪いです。
『タクシー運転手〜約束は海を超えて〜』
光州事件が基になっている映画。
コロナが流行り、マスコミの存在意義を考えてしまうけど、こうやって世間に事実を伝えようと真剣になる人がマスコミの仕事をやるべきじゃないのか。
スマホで世界の状況がわかる今の時代がいかに恵まれているのかがわかる。その分デマも多いけど。
『新感染 ファイナルエクスプレス』
大好きなゾンビ映画になりました。
韓国のゾンビ、足早すぎや。今までアメリカのゾンビ映画ばっか観てたから、韓国のゾンビの身体能力の高さにビックリ。この世界線のゾンビ禍だったらすぐ死ぬ自信ある。
ゾンビ映画なんだけど家族愛や友情や愛情で泣ける。まさかのゾンビ映画で泣ける。泣けるというか号泣。
『幼い依頼人』
韓国の虐待をテーマにした映画。実際の事件らしい。
韓国の映画、本当に社会情勢を描くのが上手い。こんな風にリアル描き心に訴えかける。子どもにとって、周りにいる大人の重要性がわかる。愛情の重要性がわかる。
子役の演技が上手すぎて涙が止まりません。
人は見た目じゃなくて中身。
そういうメッセージを物理的に見た目が変わる人で物語が進んでいく。
『タイタニック』
自粛期間に勇気を出して観たら死ぬほど泣いた。
あまりにも名作だから全員観てください。
『チョコレートドーナツ』
親は子供を選べないし、子供も親を選べない。こんな当たり前の事実にムカついてしまう程現実は厳しい。実の親ってだけでネグレクトしてても親権取れちゃうし、ゲイってだけで世間の目は冷たい。
考えさせられる映画。
『未来を花束にして』
歴史をなぜ学ぶのか、この映画を観ればわかる。今こうやって生きているのは過去の人たちのお陰なんです。未来のために動いた人がいたお陰なんです。
この映画は女性の参政権を獲得するために動いた女性たちの話。イギリスの映画だけど、日本の過去にも通ずる話があると思う。今私が持ってる選挙権、無駄にしてはいけない。
『偽りなき者』
みんな大好きマッツミケルセンの映画。
マッツ演じる男性保育士が、女児によるセクハラ告白によりどんどんと窮地に追い込まれていく。(実際は何もしてないんだけど)
本当に観ていて辛い映画だけど、偏見はよくないって思える。何を信じていいかわからなくなる。
『ギルバートブレイク』
ジョニーデップとレオナルドディカプリオの映画。
2時間観終わったあとにあるあのラストが最高。
『私の少女時代』
台湾のティーン恋愛映画。もうめちゃくちゃ胸キュンした。ティーンの恋愛ってもう出来ないと思うと悲しい。
『ガタカ』
遺伝子により人生が決まってしまう世界。
努力とは?と考えてしまう。結局ないものねだり。
これも名作ですね。今更観ました。
人生、希望を持って生きたい。
『遠い空の向こうに』
頑張ろうって思える。夢があって、目標も持って頑張る人間をなぜ馬鹿にできるのか。
『シカゴ7裁判』
映画で知る歴史。
物凄い熱量の映画です。自分が恥ずかしくなるくらい、懸命な人たちが闘っている。ラストシーンはもう鳥肌。この事件に精通してる人なら泣いてしまうのでは。
『バッドジーニアス』
タイのカンニング映画。
自分の持っているモノをどう活かすか、自分の強みをどう活かすか。活かしたとしたらどうやって生きていくのか。
人間の欲深さにびっくりする。
あまりにも名作すぎるクリスマス映画。
人生って嫌なこと多すぎるけど、生きてるだけでいい。自分なんて、と卑下したくなるが、意外と自分が周りに与えている影響は大きい。
自分のことを好きになれる映画。
2021年もたくさんの映画を観ます。